前にも言いましたが、エブリスタ版のネコタミの第一章・二章。
最初使い方が良く解らずに、章タイトル下に
すぐ本文を載せることができなかったんです。(TェT)
(なんか序文の詩とか表紙絵とか掲載する場所だと思ってた)
いや二章の初期を更新してる時にようやくやり方に気が付いて、
文章をカット&ペーストもやってみたけど、エブリスタは1ページ内
千文字以内のくくりがあるので、コピペしてみても、
いろいろズレて逆にパニックになる感じで。(TェT)
そんなわけで二章までは章タイトル下にもういっそのこと、
イラストをつけられないかと思い。
試しにウッドバーニングで描いてみてます。
ちなみに制作過程はこんな感じ。↓
で、撮影用に温かみのあるライトで撮るとこんな感じに。
でも角度や光の加減で全然違う絵に見えてしまうので難しい。(-ェ-);
だってフォトショップが使えないので写真に頼るしかないんだもの。(TェT)
今この長さのやつで三枚くらい描き終わりましたが……。
二章のラストまでって考えると絵で40枚くらい必要なので、
(一枚に2シーンでいけば20枚で済むけれど)
最後までくじけずにテーマ別に描き切れるかが問題です。(-ェ-);
あと、下手なイラストを載せるよりは、無い方が良い場合もあるので……。
(↑うまい下手かというよりは、作品のイメージを
変な方向で固定してしまうかどうかという意味で。)
そこもどうなんだろうなぁと思いながらも……。
まあ40パターンくらい載せられるようになって、
写真に綺麗に撮れたら考えよう……。
……。タイトル下のページにイラスト載せられないとかないよね。
あんまりちゃんと確かめないうちにあれしてます。(-ェ-);
まあいいや、ウッドバーニングの練習にもなるし。(TェT)
以下、【第三章:風の狩場とカルマの谷 四】と裏話です。
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【第三章:風の狩場とカルマの谷 四】
いや、ミノムシというよりは蛾だろうか。
灰色とオレンジがかった薄茶色のモコモコした横幅の広い……というか全体的に『丸い』と形容しても良いような毛皮の持ち主が、その上さらにカラフルで太く長い毛糸の束をいくつも垂らしたような、妙にバサバサした衣服を身につけている。
それだけでも充分動きにくそうなのだが、その胸の辺りには、風雷石をはじめ何やらジャラジャラした石や紐で出来た、大ぶりのアクセサリーをいくつも重ねづけまでしていた。
ネコ科と言えばネコ科の人物なのだろうが、耳は小さく、目の下から伸びる長い隈取や、灰地に黒くポツポツとした頭の斑点も、どこか木の皮のようでもあり、そういうわけでスズの目には、カラフルな毛糸で衣を作った、丸々と太ったミノムシに見えた。
「私の太陽……私の血……!!」
両手を広げ、やや芝居がかった声音でそう言いながら、その男性はシルフのメンバーを見回しながら円を描くように横歩きしている。
どうやらその腕に抱きしめる対象を探しているようだ。
長い袖をひるがえすその姿は、やっぱり蛾に近いかな、とスズは思い直す。
しばらく皆の周りをウロウロした後、思い人がいなかったのか、ガックリと肩を落とした。
そしてしばらくしてからふと顔を上げた時に、仮面の中のスズと目が合った。
「この緑と青の多い子は誰だね?」
カラフルなミノムシはふいにスズに顔を寄せて聞いた。
仮面越しに見つめるその瞳は、ずんぐりとしたその体躯からは想像もつかないような鋭さを秘めている。
そしてどこかで見た事のある、紅く深い色をしていた。
「オーラの色で言ったって普通伝わりませんよ、あなた」
そう言って奥から出てきたすらりとした美しいネコの女性は、はっきりとした黒と白のハチワレ模様だ。
目は空のように澄んだ青色をしている。
アクセサリーは数多く重ねて身につけてはいるのだが、服の方はタイトなデザインにカラフルなビーズなどが幾何学模様に刺繍された、洗練された優雅さすら感じる物だった。
頭の中で二人が足されて理解した。
彼らはきっと、ブラッドの両親だ。
「ふむ。そうだったねウルル。
ついね、見えると言ってしまうね。
あれかね。やっぱり新しいマレビトさんかね。ほうほう」
右手を差し出しながらリズミカルに頭を左右に振っている。
仮面の横から少しでも顔が覗けないかと思っているようだ。
年齢的にはたぶん、いい歳のおじさんなのだろうが、その雰囲気は子供以上に子供にも感じられる。
性格は絶対にお母さん似なのだろうな、と苦笑しながらスズは仮面を外し、「はじめまして」と右手を差し出した。
この世界でも挨拶である握手は、『あなたに爪は出しませんよ』という、相手に対して敵意がないことを表現することから始まったものらしい。
「ほうほうほう」
そう言いながらスズの手を両手で握りしめ、ぶんぶんと振った。
「黒髪だね。黒い目だね。ひょっとして日本人かね?
地球の東の端っこの、日の出る国から来た子かね?」
嬉しそうにさらに顔を寄せてきた。
ほとんど鼻と鼻が触れそうだ。
はい、と言いながらスズはちょっと腰が引けている。
その日本では会ったばかりの相手と、ここまで密着して挨拶する事はそうそうない。
「初対面の相手に失礼ですよ、マヌル様」
入り口の方で、やや溜め息まじりだが耳に心地よい声がした。
「マイ・サン!! マイ・ブラッド!!」
その途端、スズのことは放り出して、カラフルなミノムシこと『マヌル様』は見た目からは想像もつかない速さで声の持ち主、ブラッドの元までジャンプし、捕まえて抱きしめていた。
ちなみに地球で猫や犬がよくやる、鼻同士などでお互いの相手の匂いを嗅ぐのは、ネコタミたちにとっては『原始時代の挨拶』らしい。
初対面の相手を匂いによって敵か味方か判別するのは、マナー違反という常識があり、するとしてもごく親しい相手に室内等、あまり人目のつかない場所でするか、親しくなった相手に対して別れ際に『互いの匂いを忘れないように』とするのが一般的だそうだ。
これを俗に『ハナチュー』という。
ブラッドは今、そんな『ハナチュー』をマヌルから「他人行儀はよしなさい、お父さんと呼びなさい、息子よ!!」と、耳の付け根あたりにフンフンと一方的に受けていた。
「あの子は産まれた時から魔力が強かったから、いずれ私たちと離れて暮らすことが運命付けられていたんですよ……」
二人を見つめながら、ブラッドの母であろうウルルという女性が涙ぐんでそう言った。
「あんまり魔力が強い人たちが一箇所に集まって暮らしてるとね、そこも魔境化しちゃうって言い伝えがあるんだって。
魔境に近い場所ほど信じられてるみたいだけど、ボクにはホントかどうかは分かんない」
ギンコがスズにこっそりと耳打ちした。
「私に魔力があろうがなかろうが、確実に家は出てました」
マヌルから離れるように出来るだけ首を傾けて、ぐぐぐ、ともがきながらブラッドはつぶやいた。
「これだから実家に帰るのは嫌なんだ……」
【2015/011/12 第三章『風の狩場とカルマの谷』4了】
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ウルルの名前は、ルーン文字ウンジョーの、狩猟の神『ウルル』から。
大空を擬人化した神様なのだそうで、そこから瞳の色を決定。
マヌル様は『マヌル猫』の『小さな山猫』そのままですね。(^ェ^);
先月28日の事ですが、チロル(白猫)が亡くなりました。
うちの猫たちは若く見えますが、実はメウ以外はほとんどもう
寿命と言ってもいいくらいの年齢なので、むしろよく頑張ってくれたと思うのです。
たぶん、人間でいうと90歳以上なので。
老衰というか、よく眠って、だんだん動かなくなるという感じで、
看取っている側としては、ある意味、理想的な最期だったと思います。
メウ以外はほとんど同じ年齢(セイお母さんが一年後に産んだ子猫たちなので。
チロルはセイさんと同じくらいか、ちょっと年上かと思われます。)
みんなそろそろ覚悟をしておかないととはずっと思っているのですが、
やっぱり病気や毒や怪我じゃなくて、寿命が一番良いなぁ……。
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